書評 book review 2005 11 7

書名 「文科系」が国を滅ぼす
著者 大槻義彦 出版社 KKベストセラーズ

 この本の書評は、昨年、書きましたが、もう一度、取り上げます。
経営者たちは、技術革新や生産技術というものを理解しているのだろうかという懸念から、
あえて、刺激的なタイトルの本を選びました。

経営学修士 MBA 2004 3 29
 日本では、MBA(経営学修士)留学の人気が、
最近も、若手ビジネスパーソンの間で高まっていると聞きました。
 それに対し、私は、異論を表明したいと思います。
私が言いたいのは、こういうことです。
経営者たちは、科学技術や技術革新を、どう見ているのか。
 コンピュータの世界では、ドッグイヤーと言われるように、
1年前の技術が、もう昔の技術となってしまうことがあります。
それほど、技術革新が激しいと言えます。
 現実に、過去のコンピュータメーカーやソフトウェアメーカーを見てみると、
企業の方が、あまりにも早い技術革新についていけず、
市場から消えていったケースがあるのです。
 これは、社員には責任がありません。
経営者が、あまりにも早い技術革新についていけず、
あっという間に、会社が、時代遅れのものとなってしまったのです。
 社員が、いくら画期的な技術を発明しても、
経営者が、それを画期的だと見抜けず、見捨ててしまったケースが多いのです。
 それを知ったライバル会社や新興企業が、その社員を引き抜いて、
あっという間に、業績が向上し、大企業となったケースもあります。
 このような話は、コンピュータ業界では、いくらでも聞きました。
これからは、ほかの業界も、そうなるでしょう。
 だから、経営者になろうとするならば、
科学技術や生産技術を学ぶべきです。
21世紀は、科学技術の時代になるのです。
 それなのに、経営者が、
科学技術も理解できない、
生産技術も理解できない、
技術革新も理解できないという状況では、
会社が、あっという間に、時代遅れのものとなります。
 むしろ、MBA留学すべきは、技術者の方です。
日本では、ハイテク企業に、技術者出身の経営者が多いですから。
(参考)
ドッグイヤー Dog Year 
 IT技術は、過去に、人類が経験したことがないスピードで進歩していくと言われます。
そのスピードをたとえて、
犬が、1年に7歳、年を取るということから、
ドッグイヤーと言われています。
最近では、そのスピードが、さらに加速していますので、
「マウスイヤー」とも言われています。

































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